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顎咬合学会第30回学術大会に参加して

2012.07.30

 顎咬合学会に参加させていただくのは3回目でしたが、やはり参加者が多く活気のある学会でした。

 今回聴いた講演の中で特に勉強になったのは、歯科衛生士の加藤久子先生の「補綴修復物へのSRPとメインテナンス」というお話でした。補綴物が装着されている歯に対してSRPを行うときには、クラウンマージンが存在することによって、天然歯へのSRPよりも配慮が必要な点が多くなります。
教えていただいた配慮する点は、
・ 歯肉にダメージを与えないこと
・ 歯肉退縮を起こさないようにする
・ 補綴物にダメージを与えないこと
・ 根面へのオーバーインスツルメントに気をつける
・ 知覚過敏を起こさないようにする
と、いうことでした。
このことを配慮し上手くSRPを行うためには、インスツルメントの選択も重要だということをおっしゃっていました。
 まず、キュレットの近心・遠心用には11/12番13/14番を使用していますが、これは遥か昔の立位診療だった時代につくられたものであり、座位診療用には15/16番・17/18番が適しており、より効果的にSRPが行えるということ。
 そして、探針は11/12番を使用して、歯頸部の状態を把握すること。キュレットの刃の長さは、ミニファイブやマイクロミニファイブが適しているということでした。
 このように、加藤先生のお話は臨床ですぐに活かせるポイントばかりでしたので、とても役立っています。

 また、今回は吉川院長の発表もありました。講演の中で、先輩衛生士から引き継いで担当させていただいている患者さんの症例が登場し、初診時の状態から現在までを追って見て、改めて二十数年という長期症例の素晴らしさを感じることができました。それらの方々が、この先もずっとメンテナンスに来院して頂き、いい状態を保ち続けて頂くために、衛生士として成長し、頑張っていきたいと思いました。

平成24年7月30日
歯科衛生士 福嶋 ひろ美

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