10月29日30日の2日間にわたり、広島で開催された臨床歯周病学会に参加させて頂きました。
シンポジウムでは、歯周病、歯の喪失、そしてインプラント?治療のゴールを見定めよう?と題されて、歯の喪失原因、インプラント治療、補綴設計など歯科医の立場からの議論と、補綴設計、補綴形態、マテリアルなどをどのように決めていくかというラボサイドからの議論、そして、歯科衛生士の立場で歯周治療とインプラント治療のメンテナンスについて、それぞれがお話されました。
ラボサイドからの議論で、歯科技工士さんが、補綴物を作製する時に、審美性、咬合関係、歯周組織との調和だけでなく、例えば、高齢患者様に対しては、年齢を重ねるに伴ってケアの方法や状況も変化することを前提に補綴設計やマテリアルを決定されるなどと言うことを話され、こんなに多くのことを考慮されて作製されるのだなと思い、そういった個々の患者様に応じた治療を成功させるためには、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士の三者が意見交換を行って仕事を進めていくことの大切さを再認識しました。
その他の講演で、インプラントのメンテナンス方法についてお話された歯科衛生士さんがいらっしゃいました。インプラントのメンテナンス時にプロービングをするかしないかでも先生によって考え方が違い、まだまだメンテナンス方法が確立されていない中でも、大切なことはインプラント周囲粘膜炎を早期に発見し歯槽骨に感染させないこと。そのために、天然歯との周囲組織の違いを理解し、上部構造形態をしっかり把握したうえでメンテナンスに臨むことが必要だということをお話されました。
当院でも、とても多くの患者様がインプラント治療を受けられていますので、診査方法や基礎知識の再確認が出来たことと、知らなかった診るべきポイントを知ることが出来てとても勉強になりました。一人でも多くの患者様が、長く良い状態を維持していただけるために頑張りたいと思います。
今回、どの講演も素晴らしく、また、他府県の衛生士の方々とお話する機会もありとても励みになり、楽しい2日間となりました。
平成23年11月13日
歯科衛生士 福嶋 ひろ美